マッディウォーターが苦手なんだぜ

大盛貝塚

2016年10月03日 22:24

僕は関西の比較的田舎の方で子供時代を過ごし、そこで釣りを覚えた。
通ったフィールドは川だの野池だのたまには琵琶湖なんかにも行ったのだけど、今考えればクリアまたはステインウォーターのフィールドばかりだった。100%というわけでは無いにしても。


ルアー釣りもその環境で覚えたので、未だに淡水の釣りと言えば、濁っていても深場が緑色に見えるようなクリア寄りの水で釣るイメージがあり、関東圏平野部のマッディウォーターにアウェイ感を持っている。
このところの台風の影響でさらに泥濁りになると、もうどうすりゃいいのかわからなくなる。
いや、自分の腕がないのはわかっちゃいるけど...。

バス釣りに話を絞ると、クリアとマッディの釣り方には結構な差があるように感じる。
クリアウォーターの場合、ハイシーズンならまずは目視で魚を探す。見えバスだけでなく、ベイトも含めて魚が溜まっている場所を探し、その周囲がどんなポイントか...例えばワンドの奥でことさらクリアな場所があれば水がじんわり湧いていそうだとか、水中の立木があって水面下ではシェードになってるとか、ウィードがあり中から魚が覗いているのが水面を通して見えるとかそんな感じだ。
ルアーチョイスもナチュラル系の色のもので、水に落ちた虫、水中を泳ぐエビ、ヒラを打つ魚といった、比較的視覚に頼って補食するベイトの動きを再現してやると上手くいった記憶が強い。
感覚的に、居着きのバスが自分の居場所から補食まで至る移動距離が1メートルくらいだろうか。

これがマッディだと、多分1メートル先の対象物なんて見えないのだろう。ポイントを攻める際も可能な限りタイトに、というのが鉄則だ。
そしていわゆる膨張色のカラーのルアーを、波動と共にアプローチしてやる必要がある。
どちらかと言えば至極ルアーフィッシング的なのだが、ベイトをイミテートするというより、魚の目の前にルアーを通し、波動とリアクションで口を使わせるイメージ、なんじゃないかな、わかってないけど。

これを可能にするには、自分がポイントを熟知し、目視以外の方法でも水中の地形を把握してやる方が勝ちだ。
逆に言えば、それ故に魚探もなくアプローチの限られたおかっぱりだと、攻めることの出来るポイントの数が大分減ってしまう気がする。

もちろんそんな環境下でも釣る人は釣るので、苦手だと言っているのも甘えに他ならないのだが、未だに僕はマッディウォーターの攻略の糸口を見つけられずにいる。
特にスレの進んだ今のフィールドでは、いつどこに魚がいるかを通いつめて把握するしかないのだが、残念ながら僕はしがないサラリーマン。月にそう何度も釣りに行けない。
...以前発見したポイントも、今では絶えず人の入るメジャースポットになってしまった。まあ僕でも見つけられたポイントなのだから、他の人も見つけるのも当たり前か。

多少ラフなサーチでも、魚の反応がわかって目視で状況が分かり、フラッシングなんかで魚を寄せられるクリアウォーターに慣れた僕には、関東のマッディウォーターは外国の知らない街で一人取り残された旅人の気分です。

そんなこんなで僕は釣れない釣りを続けています。
天啓が降りてくるのはいつの日か。できれば早めにお願いしたいなあ。

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