先週、暖かい日に川スモールの様子を見に行ったのですが、見事に撃沈しましたorz
最近ハマっているスモールマウスバス釣りですが、一年ほどわりと真面目に取り組んでみて、自分なりに把握できたことが増えてきました。
この魚、外来種の拡散としては問題もありますが、それを敢えて脇に置いて、釣りものとしては魅力的な魚です。
個体の拡散は推奨する気はないけれど、特徴と釣り方をシェアしてみようと。
アングラーの方々の何かの参考になれば幸いです。
○口は小さい、けど...
名前の通り、ラージマウスに比べると口は小さい。
ただ、他のフィッシュイーターと比べたら取り立てて小さいわけではない。
身体と口の割合で言えば、ラージマウスが飛び抜けて大きいだけで、例えばシーバスなんかと比べるとちょっと小さいくらいの感覚。
つまり、そこそこあります。
○冷水性というよりは流水性では?
国内だと野尻湖のような寒いハイランドレイクに最初に広まったせいか、冷たい水に適した魚、というイメージがあった。
だけど実際に釣ってみると、寒い時期はむしろラージよりも反応が薄い気がする。逆に去年の夏のような猛暑でもむしろ反応は良かった。
違うのは、ラージよりも水が流れている場所に強いのではなかろうか、ということ(好きかどうかはまだわかりません)
夏ならチャラ瀬のようなところでも普通に泳いでいるし、水の泡立つ白瀬の中でも盛んにベイトを追う。遊泳能力はラージよりも明らかに高い。
つまり渓流域のような流れの早いエリアで生息できるので、冷水性のイメージに一役買ったのではなかろうかと。
じゃあ野尻湖のような止水域だとどうなんだ?
...行ったことないのでわかりません。
余談だけど、この魚の特性は日本の河川に合っていると思う。日本の川は、関東の下流域ならまだしも、多くは狭くて速い流れの川ばかりだ。江戸か明治の頃に日本に来た外国人が川を見て「これは川ではない、滝だ」と呟いたそうな。
なお、スモールの増えた川ではラージは駆逐されるようだ。
流れの速い日本の川では、遊泳能力の高いスモールの方が生息域を広げやすいのだろう。
○回遊性が高い模様
ラージは比較的、障害物に寄り添って生きている個体が多いと感じる。全てではなく、回遊性のスクールなんていうのも何度も遭遇したことがあるので、もしかしたら同種でも生活は異なっているのかもしれない。
一方でスモールは、多くがストラクチャー毎を一定の時間で移動している印象。遊牧民のような?
恐らくある範囲のエリアを時間ごとにぐるぐる回っているんじゃないだろうか。まだ研究の余地は大きいですが。
ただ、ひとつのポイントで粘ってると、パタパタっと釣れるタイミングが突然やって来て、しばらくするとパタッと止まるんだよね。
海の青物と同じような釣れ方をします。
○テンションが上がりやすく冷めやすい
例えばラージのように、目の前でワームをちょこちょこさせて、イライラさせて口を使わせる、というパターンが効かない。
スイッチが入れば獰猛に食らいつき、切れれば一切見向きもしない。
情緒不安定なのかラテン系なのか笑
なので、釣果を伸ばすためにはランガンした方が良いと思います。
○ジャークかdo nothing
ルアーのアクションはメリハリが効く。
ラージのようにワームのシェイクしてもかえって口を使わず、いっそ何もしない方がよっぽど食ってくる。ハイシーズンのドリフト釣方なんかがそうだ。
逆にミノーのジャークやメタルジク、メタルバイブのリフト&フォールなんかは、条件が合えば非常にハマる。
ボイル打ちなんか、ラージに比べると非常に結果が早く出る。3投もすればおおよそ食うか食わないか判断していいと思う。
○引きは強く鋭い
遊泳能力が高いので、ファイトは強烈だ。
ジャンプも時にはGTみたいに横っ飛びするし、ターンが速いのでロッドワークが忙しい。幸せな忙しさ笑
サイズこそ種の限界なのか40センチを超えるくらいがおおよその上限だけど、ラージの40よりもずっと走り回る。
タックルはこれを考慮して組んだ方が吉。ただトラウトロッドとかでやると面白いよね。
強めのネイティブトラウトロッドでミノー縛りとかすると幸せになれるかもしれない。
こうしてみると、スモールマウスはラージよりもシーバスに近い習性の魚なのかもしれない。
実際、荒川下流域なら、リバーシーバスのシーズンにシーバスを狙ってると、よく外道でスモールが釣れたりする。居どころとルアーのマッチが被ってるんだろう。
しかもよく引くので、ライトめなシーバスタックルなら十分楽しめる。
ちなみに夜でも食ってきます。夜釣りが成立する魚種。
こんな風に見ていくと、スモールマウスはゲームフィッシングにはとても合っている。釣りものとしては僕はかなり好きな魚だ。
とはいえ日本の河川に生息圏がマッチしているから、その気になればラージマウス以上に爆発的に広まるだろうから、適切な管理は必要だろう。
僕にとってこの魚はまだまだ全然知らない相手だ。
なので上に書いたことも、もしかしたら間違っているかもしれない。
それでもこの記事がスモールマウスバスを知らない方に、少しでも理解の助けになれば幸いです。