2019年06月05日
天才的な発想がイマイチな結果に終わったルアーだぜ
日々生まれては消えていくバスルアー達。
多くはひとつのベンチマークに対するフォロワーだったりするのだけど、中には本当に革新性を感じたりするものもある。
そういうものは、売れる場合もあるのだけど、確かに革新的ではあるけど、だから? というものもあり、人間の創造性の奥深さを感じさせる。
今回ご紹介するのは、もしかしたらその中のひとつかもしれないラッキークラフト初期の作品。
彼の名はシンバルバイブ。
今は廃盤の、良き時代の流星。

鏡合わせなふたつの鉄板を大きなスプリットリングで繋いだ、全く新しいデザインのバイブレーションとしてリリースされたもの。デビューは2000年頃じゃなかったかな?
世はバスブームのピーク。しかも大人気のラッキークラフトのルアーということでなかなか売れた商品だったのではなかろうかと。
構造だけでなくコンセプトもユニーク。
目的は、シャローエリアで遠投して、ボトムに引っ掛からずに巻けるルアー。当時は大遠投できるルアーはヘドンかコーモランのソナーのような鉄板バイブくらいだった。OSP 阿修羅ミノーもジャッカルTN50もあと5年ほど登場を待たなければならない時代(というかその2社はまだ存在していない)。
そのために、遠投できる鉄板ルアーでありながらストンと沈ませない為に、本体に軽量アルミ合金を用いて、さらに二枚を重ねるという新発想。
実際、これは効果があり、当時のルアーの中ではかなり飛び、そして水深2メートル迄くらいのおかっぱりでよくあるエリアを巻いてくるのに適していた。

この独特のヘッド形状。不思議なことに、隙間が開いているにも関わらず、この形が水をつかんでルアーを動かしてくれる。
当時の僕はこのデザインにやられ、作った人は天才かと思った。
そして実際、それなりに魚を持ってきてくれるルアーだった。
それなりに...というのは、欠点もあるルアーだからだ。
ロングセラーになれなかったモノというのはやはり理由があって。
まず、アクションのレスポンスが微妙。
その形状のせいか速巻きでないとちゃんとアクションしてくれない。立ち上がりも良いとは言えないので、小技は利かないタイプ。
またフォール姿勢は固定できず、落とすとヒラヒラと右や左に横を向いて明後日の方向へ。
あと海水の使用もできない。アルミ合金が塩に弱いらしく、使ってると、特にシンバルの内側から白い粉上の錆が噴いてくる。ちなみに管理が悪いと淡水でも出る。
あと、名前。
シンバルバイブ。
ふたつのメタルブレードが向き合ったルアー。
あ、これきっと巻くとぶつかってシンバルみたいに音が出るんだな。
↓
しねーじゃん。
ってなった人を一人だけ知ってます。
これのせいで廃盤に(てのは冗談ですよ)。
まあそんな使いどころを限定されるルアーではあるのだけれど、おかっぱり時のアドバンテージは依然持っているルアー。
ひたすら投げて巻きたい時のシャローエリア、プレッシャーが高くて誰より遠くに投げたいシャローエリア、風が吹いていて他のルアーじゃ飛ばせないシャローエリア、といった、あともうちょっとのシャローエリアで効くのではなかろうか。
廃盤だけど流通量も多かったので、未だに探せば結構出てくるルアー。
ひとつくらいタックルボックスに入れていても損はないと思います。
多くはひとつのベンチマークに対するフォロワーだったりするのだけど、中には本当に革新性を感じたりするものもある。
そういうものは、売れる場合もあるのだけど、確かに革新的ではあるけど、だから? というものもあり、人間の創造性の奥深さを感じさせる。
今回ご紹介するのは、もしかしたらその中のひとつかもしれないラッキークラフト初期の作品。
彼の名はシンバルバイブ。
今は廃盤の、良き時代の流星。

鏡合わせなふたつの鉄板を大きなスプリットリングで繋いだ、全く新しいデザインのバイブレーションとしてリリースされたもの。デビューは2000年頃じゃなかったかな?
世はバスブームのピーク。しかも大人気のラッキークラフトのルアーということでなかなか売れた商品だったのではなかろうかと。
構造だけでなくコンセプトもユニーク。
目的は、シャローエリアで遠投して、ボトムに引っ掛からずに巻けるルアー。当時は大遠投できるルアーはヘドンかコーモランのソナーのような鉄板バイブくらいだった。OSP 阿修羅ミノーもジャッカルTN50もあと5年ほど登場を待たなければならない時代(というかその2社はまだ存在していない)。
そのために、遠投できる鉄板ルアーでありながらストンと沈ませない為に、本体に軽量アルミ合金を用いて、さらに二枚を重ねるという新発想。
実際、これは効果があり、当時のルアーの中ではかなり飛び、そして水深2メートル迄くらいのおかっぱりでよくあるエリアを巻いてくるのに適していた。

この独特のヘッド形状。不思議なことに、隙間が開いているにも関わらず、この形が水をつかんでルアーを動かしてくれる。
当時の僕はこのデザインにやられ、作った人は天才かと思った。
そして実際、それなりに魚を持ってきてくれるルアーだった。
それなりに...というのは、欠点もあるルアーだからだ。
ロングセラーになれなかったモノというのはやはり理由があって。
まず、アクションのレスポンスが微妙。
その形状のせいか速巻きでないとちゃんとアクションしてくれない。立ち上がりも良いとは言えないので、小技は利かないタイプ。
またフォール姿勢は固定できず、落とすとヒラヒラと右や左に横を向いて明後日の方向へ。
あと海水の使用もできない。アルミ合金が塩に弱いらしく、使ってると、特にシンバルの内側から白い粉上の錆が噴いてくる。ちなみに管理が悪いと淡水でも出る。
あと、名前。
シンバルバイブ。
ふたつのメタルブレードが向き合ったルアー。
あ、これきっと巻くとぶつかってシンバルみたいに音が出るんだな。
↓
しねーじゃん。
ってなった人を一人だけ知ってます。
これのせいで廃盤に(てのは冗談ですよ)。
まあそんな使いどころを限定されるルアーではあるのだけれど、おかっぱり時のアドバンテージは依然持っているルアー。
ひたすら投げて巻きたい時のシャローエリア、プレッシャーが高くて誰より遠くに投げたいシャローエリア、風が吹いていて他のルアーじゃ飛ばせないシャローエリア、といった、あともうちょっとのシャローエリアで効くのではなかろうか。
廃盤だけど流通量も多かったので、未だに探せば結構出てくるルアー。
ひとつくらいタックルボックスに入れていても損はないと思います。