2018年10月18日
田辺哲男はヤバイぜ(釣り百景のネタバレ注意)
釣り番組の中では、BSでやっている釣り百景が一番好きです。
シマノがスポンサードしており、シマノの契約プロ達が様々なカテゴリの釣りを見せてくれるのだけど、僕が好きな部分はそういうプロ達のテクニックや魚を釣って「ドヤァ」している顔じゃなく。
例えば芸能人で釣りの素人をゲストで呼んで、ようやく釣れたとき、(多分)演技でなく嬉しそうな顔をした瞬間とか、プロも釣れなくて数日かけてロケをしてようやく一匹釣れたときのほっとした瞬間とかを見るのが好きなのだ。
何より自然をキレイに撮してくれることに癒されます。
そういうある意味釣果以外の部分を楽しんでいるのだけど、先日は超ベテランのバスプロ、田辺哲男がソロでゲストだった。
シマノのスポンサード番組で田辺が一人でゲストなんて、普通の釣り番組なら「このルアーだから釣れました!」「このリールじゃないと捕れない魚だったよね(ドヤァ)」とかになりそうなもんだけど、釣り百景は違う。
場所は芦ノ湖。日本のゲームフィッシング発祥の地。
そこでクローズアップされたのは、なぜか田辺の人間性。
端的に言おう。この人はヤバイ。
まず見た目。バスプロなんでしょうがないが、まずあり得ないくらい日焼けしている。
合わせて茶髪。色が皮膚とおんなじくらいだよ。
レジェンドのバスプロ田辺も御歳60才、還暦である。
一人称は常にオレ。
自分からインタビューするのがテレビ的にヘタで、相手の話にタイミングが被って自分が話してしまう。
こんなおっちゃんは下町の町工場とかにわりといるのだが、そこは田辺。常人ではない。
釣り番組で芦ノ湖という観光地に来ておきながら、夕食はその辺の居酒屋。しかも豚肉を食う。
せめて画的に魚食えよ、とか思っていると、「オレ、アメリカが長かったからさ、脂身のないステーキとかいつも食ってたわけよ...肉だね、やっぱり、好き」。
もう発言が重い。僕らバスブーム世代は知っている。日本の今日のバスフィッシングのスタイルは田辺が作ったと言っても過言ではないことを。本場アメリカのバスフィッシングを本当の意味で輸入してきたのは田辺だったことを。
その男が肉を好きだと言っているのだ。魚なんてテーブルに並べる方がおかしい。
田辺は芦ノ湖で苦戦する。
初日はクランクでようやく一匹、いい魚を捕れた程度。人生を芦ノ湖(か河口湖)で決めたと言っても間違いない男が。しかし彼は言う。
「オレ何年バス釣りやってると思う? 47年だよ? もう数釣りたいとかじゃないんだよね」
さすがの約半世紀を釣りに捧げた男。
だが田辺は悔しそうな表情を一瞬見せる。それは僕にそう見えただけかも知れないけれど。
翌日、終了間際。
ペンシルベイトで50アップを二連発。番組の画的には最高のフィニッシュだ。
しかし見所はそこじゃない。
田辺が心底嬉しそうに言う。「オレ、芦ノ湖でこんなの初めてだよー」
半世紀釣りに生きた男が、屈託のない笑顔で。
まるで最近釣りを始めた小学生みたいに。
僕は正直、この人をなめていた。
以来、僕はこの人のファンになりました(今さらかよ)。
田辺哲男。この人はヤバイ。
シマノがスポンサードしており、シマノの契約プロ達が様々なカテゴリの釣りを見せてくれるのだけど、僕が好きな部分はそういうプロ達のテクニックや魚を釣って「ドヤァ」している顔じゃなく。
例えば芸能人で釣りの素人をゲストで呼んで、ようやく釣れたとき、(多分)演技でなく嬉しそうな顔をした瞬間とか、プロも釣れなくて数日かけてロケをしてようやく一匹釣れたときのほっとした瞬間とかを見るのが好きなのだ。
何より自然をキレイに撮してくれることに癒されます。
そういうある意味釣果以外の部分を楽しんでいるのだけど、先日は超ベテランのバスプロ、田辺哲男がソロでゲストだった。
シマノのスポンサード番組で田辺が一人でゲストなんて、普通の釣り番組なら「このルアーだから釣れました!」「このリールじゃないと捕れない魚だったよね(ドヤァ)」とかになりそうなもんだけど、釣り百景は違う。
場所は芦ノ湖。日本のゲームフィッシング発祥の地。
そこでクローズアップされたのは、なぜか田辺の人間性。
端的に言おう。この人はヤバイ。
まず見た目。バスプロなんでしょうがないが、まずあり得ないくらい日焼けしている。
合わせて茶髪。色が皮膚とおんなじくらいだよ。
レジェンドのバスプロ田辺も御歳60才、還暦である。
一人称は常にオレ。
自分からインタビューするのがテレビ的にヘタで、相手の話にタイミングが被って自分が話してしまう。
こんなおっちゃんは下町の町工場とかにわりといるのだが、そこは田辺。常人ではない。
釣り番組で芦ノ湖という観光地に来ておきながら、夕食はその辺の居酒屋。しかも豚肉を食う。
せめて画的に魚食えよ、とか思っていると、「オレ、アメリカが長かったからさ、脂身のないステーキとかいつも食ってたわけよ...肉だね、やっぱり、好き」。
もう発言が重い。僕らバスブーム世代は知っている。日本の今日のバスフィッシングのスタイルは田辺が作ったと言っても過言ではないことを。本場アメリカのバスフィッシングを本当の意味で輸入してきたのは田辺だったことを。
その男が肉を好きだと言っているのだ。魚なんてテーブルに並べる方がおかしい。
田辺は芦ノ湖で苦戦する。
初日はクランクでようやく一匹、いい魚を捕れた程度。人生を芦ノ湖(か河口湖)で決めたと言っても間違いない男が。しかし彼は言う。
「オレ何年バス釣りやってると思う? 47年だよ? もう数釣りたいとかじゃないんだよね」
さすがの約半世紀を釣りに捧げた男。
だが田辺は悔しそうな表情を一瞬見せる。それは僕にそう見えただけかも知れないけれど。
翌日、終了間際。
ペンシルベイトで50アップを二連発。番組の画的には最高のフィニッシュだ。
しかし見所はそこじゃない。
田辺が心底嬉しそうに言う。「オレ、芦ノ湖でこんなの初めてだよー」
半世紀釣りに生きた男が、屈託のない笑顔で。
まるで最近釣りを始めた小学生みたいに。
僕は正直、この人をなめていた。
以来、僕はこの人のファンになりました(今さらかよ)。
田辺哲男。この人はヤバイ。
Posted by 大盛貝塚 at 08:33│Comments(0)
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